『花』(♬春のうららの・・(^^♪)は 『源氏物語』がもと(元)だって! :2021.7.10号
合唱といえば『花』つまり滝廉太郎の♩春のうららの墨田川・・(^^♪ であろうな。
小学校の時も、中学も高校も、又巷のコーラスグループでも、老若男女が愛する合唱曲ですね。
”青春カレッジ”というイベントでも、春には必ず皆さんと一緒に大声で歌うのが楽しみでもあり、春を実感する時でもあります。
もう、50年以上も歌っていて、この歌の誕生話や背景は良く知っているつもりであった。
でも、ある本を読んでいると『春』の源は『源氏物語』だと書いてあったにはビックリした。
どうもあの有名作家”田辺聖子”さんのお話のようだ。
それによると
『源氏物語』の「胡蝶」の巻から
「中宮の侍女船にのりて漕ぎ出づ」という項目に、侍女たちが唐風に飾り立てた船に乗って、宮殿の庭の池で遊んだ光景が鮮やかな文字で語られている。
「色を増したる柳、枝を垂れたる、花もえも言はぬにほひを散らしたり。ほかには盛り過ぎたる桜も、いま盛りにほほ笑む」といった調子である。
そして「女房(高位の女官)」たちの詠んだ和歌が四首披露されている。その四首目は
・・・春の日のうららにさしてゆく船はさをの雫(しずく)も花ぞ散りける・・・
なるほど、明治の世にできた「小学唱歌」の「花」は、この和歌をそっくり拝借したのだ。さすが明治時代の作詞家はすごい。
<100歳までの読書・・轡田隆史著?より>